マイタケはサルノコシカケ科のキノコで、幾重にも重なる豊かなひだ状の傘が舞い姿に似ているところから、その名が付いたと言われています。野生では少量しかとれず貴重な食用茸として大切にされてきましたが、1975年頃から裁培が始まって以来食用としてだけでなく、その高い栄養価の研究が広く進められています。
マイタケには、タンパク質や糖質のほか、カリウムや鉄などのミネラル、ビタミンB群やビタミンDなどの栄養素が含まれていますが、なんといっても抗ガン作用があるとして注目されているβ‐グルカンを多く含んでいます。
β‐グルカンには、白血球内のマクロファージやナチュラルキラー細胞を活性化して免疫力を高める働きがあります。そのため、間接的にガンなどのもととなるものをなくしていくように働きかける「免疫賦活剤」といわれています。現在マイタケは国内外で実際にガン患者の治療に使われ、高い効果を上げています。
マイタケに含まれるグルカン「MD−フラクション」にも抗がん作用があることがわかっています。作用については研究が進められている最中ですが、リンパ球、特にヘルパーT細胞の増加やNK細胞を活性化させる作用があるので、免疫機能を高める働きがあるとの報告がなされています。
またマイタケ特有の成分として「X−フラクション」と名付けられた成分を含んでいます。「X−フラクション」には、コレステロールを作る酵素の働きを阻害する作用があり、コレステロールが胆汁酸に分解・排泄されるのを促進する働きがあります。そのため血中のコレステロールのほか、中性脂肪や血圧、血糖値を下げる働きがあり、生活習慣病の予防に効果を発揮します。
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