モロヘイヤの日本での歴史はまだ浅いですが、驚異的な栄養野菜として一時期話題になりました。ビタミン・ミネラル・食物繊維を豊富に含んでおり、なかでもカロチンの含有量はほうれん草の3倍、ブロッコリーの15倍とダントツです。
ベータカロチンは体内でビタミンAに変わりその抗酸化作用により活性酸素を抑え、ガンや生活習慣病の予防に効果を発揮します。活性酸素は人間が呼吸によって体内にとり込んだ酸素のうち、ストレスやタバコ、酒、紫外線などによって約2%が変化して発生します。
通常増えすぎた活性酸素は体内の酵素反応によって除かれますが、その過程で消去されずに残った活性酸素は体の遺伝子を傷つけたり、コレステロールを酸化させて過酸化脂質に変えたりします。その結果、遺伝子が変異したり過酸化脂質が血管にこびりつき、ガンや動脈硬化を引き起こすのです。ビタミンAはその抗酸化作用により活性酸素を除くことでコレステロールの酸化を防ぎ、血液をサラサラにして血管の詰まりを防ぐのです。モロヘイヤを1日30g摂取するだけでガン予防効果が期待できます。
またカリウムの含有量も野菜の中でトップクラスです。カリウムは体内の余分なナトリウムを排出する働きがあるので、高血圧の予防と改善に効果的です。またモロヘイヤに含まれるケルセチンには血管に柔軟性を与え丈夫にする働きがあり、高血圧のほか脳卒中などの出血症の予防効果もあります。
モロヘイヤを刻むとネバネバしますが、これは多糖類のムチン、マンナンによるもので、コレステロールを除去したり、血糖値の急激な上昇を抑えたりします。このほかカルシウムや鉄分も豊富に含まれています。
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