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糖尿病の検査と判定基準

 空腹時血糖値が一般的な判定基準

 私たちの体内では、血液が脳や筋肉などにエネルギー源となるブドウ糖を運んでいます。糖尿病とはこの血液中のブドウ糖量が異常に増えた状態をいいます。昔は尿検査でしか体内の過剰な糖分量を調べられなかったので、糖尿病という名前がついています。

 現在、糖尿病の診断の中心になっている血液検査では、8〜12時間絶食したあとの血糖値(空腹時血糖値)を調べています。空腹時血糖値が126mg/dL以上の人は「糖尿病型」と診断され、この判定が2回された場合は「糖尿病」と診断されます。以下に血糖値による糖尿病の判定基準を示します。

○血糖値による糖尿病の判定基準
検査項目 正常 要指導 要治療
空腹時血糖値
(mg/dL)
110未満 110以上126未満 126以上
75gブドウ糖負荷後の血糖値(mg/dL) 140未満 140以上200未満 200以上
ヘモグロビンA1c(%) 5.5以下 5.6以上6.5未満 6.5以上

 空腹時の血糖値が110〜125mg/dLの境界域の人は、より詳しく血糖値を調べるためにブドウ糖負荷試験という検査を行います。これはブドウ糖を飲んで30分おきに採血し血糖値の上昇を調べます。2時間経過しても血糖値が200mg/dL以上の時は糖尿病と診断されます。

 ブドウ糖負荷試験は血糖値が100mg/dLくらいの人にも行うことがありますが、被験者の負担が大きく最近ではもっと簡便なヘモグロビンA1c検査を行う傾向にあります。

 ヘモグロビンA1c検査とは赤血球中に含まれる赤色色素ヘモグロビンがどのくらい糖分を含んでいるかを調べる検査です。これを調べる事で血糖値のコントロールがうまくできているかを調べることができます。ヘモグロビンの寿命は約120日であり、この検査をすることで検査当日だけでなく過去1〜2ヶ月間の血糖値のコントロール度合いも知る事ができます。

 またこの検査は糖尿病の合併症の危険度を知る目安にもなり、ヘモグロビンA1cの値が7%未満なら合併症をかなり防げます。

○ヘモグロビンA1cによる判定

判定 69歳以下 70歳以上
5.8未満
5.8〜6.4 7.0未満
6.5〜7.9 7.0〜7.9
不可 8.0以上 9.0以上











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