味噌は蒸した大豆に麹と塩を加えて発酵熟成させたもので、麹の種類によって米味噌、麦味噌、豆味噌の3つに分類されます。原料の大豆は良質のタンパク質を40%も含んでいますが、その加工品である味噌が優秀なのは発酵過程で酵素の働きにより、タンパク質がペプタイドやアミノ酸に分解され、消化吸収されやすくなっている点です。
また発酵の過程で大豆にはほとんど含まれていないビタミン類が生成され、新陳代謝の促進に働きます。また麹菌が生成する麹酸は老化を防止する働きがあります。
味噌は熟成してから加熱処理をしないので、たくさんの微生物が生きて活動しています。これら菌類が体内で有効に働き、バランスのとれた健康体をつくる手助けをしてくれます。また味噌には原料の大豆がもつ栄養がたっぷり含まれ、発酵過程で生まれた物質とあいまって数々の効果を発揮します。
リノール酸やサポニン、レシチンはコレステロールを洗い流し、ACE阻害ペプチドと協力して高血圧や心臓病などの生活習慣病を予防する働きがあります。またビタミンEやレシチン、イソフラボンなどが抗酸化作用を発揮し、脳卒中を防ぎながら脳を活性化し、老化を防ぎます
味噌には塩分が多く含まれるとして高血圧の原因とされていましたが、その後の研究で逆に味噌汁を毎日飲んでいる人は飲まない人に比べて圧倒的に胃がんの死亡率が少なく、マウスを使った実験でも肝臓ガンの発生を抑制する事がわかり、味噌に含まれるゲネスチンなどイソフラボン類の抗がん作用が注目されています。 |
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