日本食の定番、そばにはルチンという成分が豊富に含まれています。ルチンとはフラボノイド配糖体という植物の褐色色素のひとつです。植物は日光が大好きというイメージがありますが、人間同様紫外線は植物にとっても有害です。そのため植物は紫外線から細胞を守るためにポリフェノールなどの物質を作り出します。ルチンはその物質のひとつです。
ルチンはそば自身を守るだけでなく、それを摂取することで毛細血管を強化し脳卒中などの脳出血を防ぐ働きがあるなど、人間にもすばらしい効果を発揮してくれるのです。この血管を強くする働きは、ビタミンCを一緒に摂る事で効果が高まることも明らかになっています。よってそばを食べる際の付け合わせには、ビタミンCを多く含むもの、例えば大根などが効果的といえます。大根おろしはビタミンCが豊富に含まれているだけでなく、発がん性の危険を抑える働きもあります。
そばには1g中に約1mgのルチンが含まれています。よって一日30〜50gほどのそばを食べることでルチンの効果が期待できます。通常一人前のそばは100g以上あるので、一日一食そばを食べれば問題ありません。付け合わせの大根おろしを多めにすれば、より効果が期待できます。またルチンはそば湯にも溶け出しているので、そばを食べる際には併せて摂るようにするとよいでしょう。
そばよりもルチンが多く含まれているものにソバモヤシというものがあります。これにはルチンがそばの7倍も含まれており、生で食べられるため茹でる際の流出の心配がありません。ソバモヤシには動脈硬化を予防して脳出血や貧血を抑える働きがあります。味にはくせがなくシャキシャキした食感が楽しめます。スーパーなどで見かけたら一度お試しください。 |
|