生活習慣病の予防に効果的な食物繊維
食物繊維は便秘の解消に効果があるとして知られていますが、それだけでなく高血圧や糖尿病、高脂血症、がんなどの生活習慣病を予防したり、ダイオキシンなどの有害物質を排泄したりする働きがあります。
食物繊維には腸で溶ける水溶性のものと、腸で溶けずに排泄される不溶性のものとに分けられます。水溶性の食物繊維は、糖質や脂質、胆汁酸などをからめとって排泄するため、高血圧や高脂血症、糖尿病などの予防に効果的です。一方、不溶性の食物繊維は腸内で水分を便に与え便通をよくするため、便秘の解消や大腸がんの予防に効果があるとされています。
現在の食物繊維の目標摂取量は1日20〜25gといわれています。水溶性・不溶性食物繊維の特徴を知り、海藻やきのこ、野菜などからバランスよく摂るようにしましょう。
最近はファイブミニなど食物繊維を含んだ飲料などが売られています。これに含まれている食物繊維は「ポリデキストロース」と呼ばれる合成の食物繊維で、難消化性のとうもろこしを原料にして作られたものです。ポリデキストロースはアイスクリームやヨーグルト、クッキーなどにも使われています。
そのほか人工の食物繊維として、馬鈴薯のデンプンから抽出した「難消化性デキストリン」があります。難消化性デキストリンは整腸作用やインスリンの分泌を節約する効果、コレステロール値や血圧を下げる効果などが認められています。これらの人工食物繊維を上手に活用するのも健康維持に効果的です。
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